ワールドカップを見ていて、改めてメンタルの重要性を感じたのでつらつらと。
日本は残念ながらPKで負けてしまいましたね。
それを踏まえ、「PK下手くそ!」みたいな声もありましたが、たぶんあのレベルに行っている選手たちのPKが下手なわけがないと思ってます。
それよりも、あの極度の重圧の中でも強気な気持ちを持ち続けられる、マインドセットの技術が足りなかったんじゃないか?と率直に感じました。
(とはいえ、もちろん日本を代表する選手たちですから、このマインドセットも下手なわけもないはずで、そんな選手たちでも動揺してしまうほどの重圧は正直えげつないなと。。。)
個人的に印象的だったのが、日本のキッカーを務めた4人を見た時に、ボールを置いてから蹴るまで、ほとんどキーパーを見ずに、ずっとボールに視点を合わせていたように感じたことです。
この姿を見ていて、PKを蹴る気持ちの整理がまだついてないのかな?と思っていました。
PKはキーパーとの駆け引きが大事だと思いますが、日本代表の選手たちはボールを蹴る最後の最後まで相手キーパーではなく、自分自身と闘っているように感じました。
そのためか、気持ちの迷いがそのまま表出しているようなシュートになってしまっていたり、
キーパーと対決できていないのか、助走のタイミングなどもキーパーが止めやすいようなものになっていたと思います。
もちろん、あの瞬間のプレッシャーというのは計り知れないもの。そもそも蹴るという手を挙げることすら、かなりの勇気がいること。
しかし、現実はそう簡単ではなくて、あの瞬間は『勇気』よりも『覚悟』や『決心』の方が求められていたのかもしれません。
もし自分があの場に立っていた時に、「外したらどうしよう」と自分を疑わずに、「大丈夫、俺なら決められる」と思えていたのか。いや、もっと言うと、「止めれるもんなら止めてみろ。」ぐらいの強気な気持ちを持てていたのか。
そんな問いを自分に投げかけていました。
たぶん本田圭佑選手だったらそういうマインドで望めていそうな気がします。
このファンダイク選手のPKなんてまさにそんな姿勢。
ではどうやってそういったメンタルを作るのか?
なんとなくですが、「これまでたくさん練習してきたから!」みたいな過去の成功体験、修羅場の積み重ねによる自信とか、「こんな経験できないぞ!」みたいなプラスの面に目を向けて心を整える、といった従来のメンタルコントロールで本当に作れるものなのか?という疑問を持ちました。笑
たぶん良い状況の時はこれでも大丈夫な気がするんですけど、重圧がかかったり、うまくいかない状況に陥った時に跳ね返す力としてはどうしても弱くなるんじゃないかなと。
たぶんあの重圧の中で活躍するには、自分で自分の頭のネジを外し、良い意味で自分をおかしくする、自分をだます能力が重要な気がしました。『思い込み』ってやつの圧倒的な技術が大事なんじゃないかなと。
頭のネジを外すっていうのは、自分の頭の中にある『疑う』というネジを外し、自分で作っている限界を壊し、自分の無限の可能性を本気で信じられる状態のようなことだと考えています。
たぶんそういう状態じゃないと、テレビ越しでも伝わるあの重圧の中で、「俺ならできるに決まってる。なめんな。」ぐらいの強気なメンタルを持ち続けることが難しいだろうし、むしろサイコパスというか、みている人が恐怖すら感じるメンタルで挑戦することは無理そうだなと。
それこそモロッコ代表のハキミ選手のPKが話題ですが、あんなプレー、「俺はPK得意だから大丈夫」みたいな従来のメンタルコントロールではやろうとは思えないんじゃないかなと思います。笑
ドイツ代表で19歳のムシアラ選手もそう。今回の大会で個人的に一番衝撃を受けています。
隙があれば前を向き、前に挑戦し続ける。横パスやバックパスはかなり少ない。その分ミスも多かったりするものの、それでも変わらずに、エゴ丸出しで挑戦し続ける。
ドイツ代表の周りの選手なんて世界的に有名な選手ばかり。普通の選手で、ましてや19歳の人間だったら、流石に周りの目を気にして、「ちょっとミスを減らそう」とか「いったんアンパイなプレーをしよう」みたいなことも思いそうです。
ただ、ムシアラ選手はそんなことを気にしていなかった。この19歳の姿を見たときに、頭のネジ外れてるなと思いました。笑 (たぶんあの選手たちからすると、そのマインドが普通なんだろうけど。)
「頭のねじを外すなんて、それができたら苦労しない」と思ってしまいますが、それができないから普通の選手で、それができるから世界のトッププレイヤーな気もしています。
自分が本気で上を目指していくのなら、「自分は外せる」「自分には外せない」の議論すら無意味で、『うるせー外すんだよ』の一択な気がしました。笑
今シーズンの最後の8試合。自分がスタメンに戻ってから8試合負けなしだったわけですが、実はこの時に自分で頭のネジを外すことに挑戦してみていました。
まだまだうまくできない時もありますが、個人的にあの8試合を通して手応えを少しずつ感じていました。
(自分のプレーには1ミリも満足していませんが、)試合をしていて正直負ける感じはあまりしなかったです。むしろもっとやれるという気持ちが沸々と湧いていました。
サッカーは面白いもので、メンタルの良し悪しでパフォーマンスがびっくりするぐらい左右されるスポーツ。
まずはメンタルの部分をトッププレイヤーの基準に合わせられるように、日頃から頭のネジを外す特訓をしていきたいと思います!
現場からは以上でーす。
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